春ならではの絶景として知られている三多気の桜。実はヨーロッパの本屋(ヴェネチアだったかな?)にある写真集でも紹介されていました。なぜか丸山千枚田としてですが…笑
この記事では
- 桜とリフレクションがある風景の現像を前提とした撮影
- それを踏まえたうえでの現像方法
をお伝えします。
現像を前提とした撮影
今回の撮影で大切なことは2つ。
- 桜に光がしっかりと当たっていて立体感がわかりやすい
- 青空が見えていることで水を張った田んぼが青色になる
これらを満たすためには、晴れた日の午前中である必要があります。暖色を際立たせたい場合は日の出直後や日没直前など日差しが暖色である時間帯が望ましいです。どのタイミングが一番良いのかは撮影する場所や季節によって変わります。

70mm SS:1/160s F:11 ISO:100
2016/4/12 6:55
カメラの設定に関しては
- 桜3本が入りかつ余裕のある構図にしたい(70mm)
- 絞りとISOの値を決めた後に明るさを得るために必要なシャッタースピード(SS:1/160)
- ボケさせる必要もなくレンズ描写が最も良くなりやすい絞りにする(F:11)
- クリアな画質(ISO:100)
日が出てきてからは特別な意図がない限りは手持ちでも撮影できる明るさになります。三脚をかまえて待機することでカメラを持たずに待てる、シャッターを切るタイミングが来たらシャッターを切ればいいだけになる、その他長時間露光やHDR合成素材を撮れるなど、三脚を使うメリットはそれなりにありますが、必須ではないと言えるでしょう。
一方で三脚がないことで構図の自由を効かせやすい。構図変更がスムーズ。持ち運び機材が軽くなるなどこちらもそれなりのメリットがあります。
これらのことを踏まえて撮影したのが↓これです。

この写真はこの記事を公開したタイミングのちょうど10年前に撮影しており、この頃の自分は暗めに撮ることが多かったです。もう少し明るめに撮っても良かったでしょうね。
RAW現像
ここからはAdobe Lightroom Classicを使って現像します。

最初にオリジナルプロファイルを設定します。
プロファイルは色味やコントラストのベースとなるものです。通常はLightroom Classicを使うとAdobeカラーが設定されています。
Adobeカラーの横にある□4つのアイコンをクリックします。

miemovie28の中にある体験版と表示されているところをクリックします。

適用されたら自動的にタブが閉じられます。
ここからは基本補正で明るさを整えていきます。

全体のディテールを見せるために、露光量を上げて、ハイライトを下げる、必要があればシャドウを上げます。
現像の最初は全体的なディテールを見せることから始まります。

自然な彩度で鮮やかにします。ここまでが現像の土台作りです。

後ろの青みが強いので色温度を暖色に寄せます。
そうすることで青みが抑えられます。同時に朝日に照らされた桜の暖色が強調されました。

朝日で照らされるのは桜だけではありません。
カラーミキサーのイエロー彩度を下げて雑草の悪目立ちをおさえます。
草はグリーンじゃないの?と思うかもしれませんがイエローに該当することが多いです。

もう少し桜を際立たせたいので、カラーグレーディングのハイライトを若干マゼンタに寄せます。
桜の色味が不自然にならないように意識します。

リフレクションを補正します。
下半分なので線形グラデーションでぐわーっとマスクすればOKです。

露光量を上げて明るくします。
実像より若干暗くするのがポイントです。

さらに明瞭度も少し上げてリフレクションの鏡面感を強めます。

コントラストを上げて締めて調整します。
ここからは気になるところの微調整です。

全体的な雰囲気は良いのですが、一部分だけコントラストがキツくなりすぎたところを個別でマスクがけします
円形グラデーションを使います。細かくマスクがけするよりも境界がグラデーションがかっているほうが馴染みやすかったりします。

シャドウを上げてその部分のディテールを見せて柔らかい印象にしました。

シャドウを上げただけでは思ったようにならなかったので、他のパラメータも触りましたが、木のハイライト部や周囲まで明るくなりすぎてしまいました。というわけで露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、黒レベルを使って明暗バランスを整えます。

パラメータ調整だけでは思い通りにならなかったので、マスクの位置も調整します。本当に調整したい部分はグラデーション部分に該当してしまいましたが、うまく馴染んでくれたらなんでも良いのです。

最後に線形グラデーションを使って左からの光を強調します。
全体的に明るくはしたいですが、ハイライトとシャドウはきっちりコントラストをつけます。
さらに色温度を調整し、青み具合をどれくらいにするか悩みました。寒色暖色どちらにもスライドを動かしてみましたが青が強いほうが好みでした。少し青緑なのが理想に近いので色かぶり補正も使っています。

これがBefore Afterです。桜に綺麗に色が乗ったのは朝日の暖色光ならでは。
この桜自体は樹齢が結構あると思うので、本当の花の色は白いです。一番左だけは若干ピンク色の品種なのかな?

というわけで完成です。
オリジナルプロファイルのダウンロード
オリジナルプロファイルはこちらからダウンロードできます。
miemovie28_lr_profile_tr.zip
うまくダウンロードができない場合は右クリックで保存してください。
Zipフォルダ「miemovie28miemovie28_lr_profile_tr」を解凍して「05_体験版.xmp」が入っていればOKです。
プロファイルの読み込み方
ダウンロードしたフォルダ(miemovie28miemovie28_lr_profile_tr)ごと Application Support > Adobe > Camera Raw > Settings 内に突っ込んでLightroom Classicを起動するとプロファイルとして追加されています。
現像と撮影の本を出版しています
・Lightroom Classicを使ったRAW現像の解説本「バズる!写真編集術」
・撮影〜現像までの流れと思考法を紹介している「バズる!写真撮影術」
を玄光社より著者として出版しています。
ちなみに、この写真は「バズる!写真編集術」にも登場しています。改めて見返してみると工程は違うものの考え方は似ていました。今でも通用するテクニックが載っているので興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
三重県の風景をメインとして撮影しています。
風景写真を撮っていて三重県で撮影するならどこ?という人のための記事も書いています。
今後は↓の記事に掲載している写真の撮影や現像のコツを発信していきます。



コメント