MENU

横構図のほうが好きなのに縦構図を撮る話

横構図で撮るほうが好きなのに、あえて縦構図で撮るようにしています。理由はとても実務的で、いま写真が見られる主戦場がスマホだからです。

横構図が好きなのは、人間の視野に近く、映画のような雰囲気に憧れているからです。もう少し論理的に言えば、左右に広がる情報量が多いので、空気感や距離感を自然と表現できるからです。被写体の動きも表現しやすく、撮っていて楽しいです。

自分の横長の視野をそのまま切り取るだけなので、シンプルな考えだけで済むので構図も決めやすいです。

志摩にある大王という町の映像を撮りに行った時に、横構図で撮ったことによる映画のような仕上がりは憧れていた世界観にかなり近いということで脳汁ドバドバで幸せでした。構図が決まりやすいのでスムーズに撮影が進み、3時間で30カット以上を撮ることができました。

一方で、縦構図は難しいです。上下に間延びした余白が容赦なく入ってきます。横構図だと気にならなかった地面と空が大きく映り込みます。地面か空のどちらかが綺麗ならそっちに振ってしまえば良いですが、例えば地面はアスファルトで、空も曇っている場合、無駄に広い地面と真っ白な空が画面の3/4を占めるという地獄のような展開になります。

何を見せて、何を削るのかという判断が増えるぶん、頭を使います。ただしそこさえクリアできれば縦構図でもしっかり構図を決められます。むしろ高さの表現や迫力は縦構図ならではの強みです。

かつて伊勢神宮 内宮の宇治橋を渡ったところにある鳥居を斜め横から縦構図と横構図で撮った時の迫力が縦のほうが圧倒的に強く、そして大きさも感じられたことから縦構図の強みをはっきりと認識しました。

やっかいなのは、横構図と縦構図を同時に撮ろうとすると、頭の切り替えが追いつかないことです。横構図では考えなくて良かった余白のことを縦では考えなければなりません。反対に縦構図で考えていたことを横構図では考えなくて良くなるのですが、横構図のベストな位置や画角ではなくなっているので、結局考え直さねばなりません。

結果として撮影のテンポは落ちるし、どちらかが微妙な仕上がりになります。

この間、赤目口駅周辺で雪景色を撮っていましたが、縦横同時撮りをした構図は後に撮ったほうが微妙なことが多かったですね。特に横構図で撮った後、縦構図で撮ると、とにかく地面が邪魔をしてきました。カメラを手持ちで、自分自身が動ける場所だったりするとまだ良いですが、ジンバルや三脚につけているともうダメですね。苦笑

そんな感じですが、横構図で撮ることを我慢して我慢して、縦構図で撮影をしているのはスマホ閲覧時の強さが圧倒的だからです。特に動画はこの傾向が顕著で、滞在時間数や再生数、反応率(いいね、コメント、保存などのアクション)が圧倒的に縦のほうが有利です。

横構図は表示が小さくなり、どうしても没入感が落ちるからです。それに対して縦構図は画面いっぱいに広がり、閲覧者の視界を占有します。撮っている時は気になる地面も見る時になるとあまり意識しなくなります。それよりも画面中央がどうなっているかのほうが意識されます。

撮っていて楽しいのは横構図ですが、見てもらう時に強いのは縦構図です。今日も今日とて横構図で撮るのを我慢しながら縦構図で撮影をしているのです。そしてこのブログのサムネイルのために横構図で撮ってることもありますが…笑

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次